2018/09/26
京都大学農学研究科森林科学専攻ならびに生存圏研究所では、公開講座を開催します。
本年は「森の達人・木の匠」をテーマに掲げ、中高生にもわかりやすいレベルで森林の科学を発信することをねらいとしています。 多数のご参加をお待ちしています。
2018年11月10日(土) 10:00~15:30
京都大学農学部総合館W214
〒606-8224 京都府京都市左京区 北白川追文町
https://www.kais.kyoto-u.ac.jp/japanese/access/
一般3,000円、中高生・大学生無料(学生の聴講を歓迎します)
講義:90名
見学・実習:3コース各30名
※見学・実習コースを第2希望までお選びください。定員を超えた場合、第2希望のコースをご案内する可能性がございますので、ご了承ください。ご参加いただくコースにつきましては開催日1週間前までに確定し、メールにてご連絡差し上げます。
京都大学大学院 農学研究科森林科学専攻、生存圏研究所、京大オリジナル㈱
下記ページよりお申込みください。
https://www.kyodai-original.co.jp/?p=966
京大オリジナル㈱ 研修講習事業部
川村・鈴木 kensyu@kyodai-original.co.jp
075-753-7778
【講義】
10:00-10:40 「長い目で森を観る」 石原正恵(芦生研究林・林長)
森は、数十年、数百年という我々人間よりも遥かに長い時間軸で動いています。時には、数千年前の出来事が今の森を形作っています。捉えにくい森の動きを、森林生態学では長期モニタリング、多地点横断解析、野外実験などの手法で捉えようとしています。芦生研究林での研究成果と現在進めている森林保全プロジェクトを紹介します。
10:40-11:20 「伝統構法 力を伝える匠のかたち」 北守顕久(生存圏研究所)
伝統構法建物に見られる木の骨組は、どっしりとした安定感に裏付けられた美しさがあります。木組みは部材を互いに嵌め合わせた継ぎ手・仕口で成り立っています。これら接合部は見えがかりがきれいに収まっているだけでなく、力を支持し伝達するための寸法バランスが絶妙で、木材の特徴に配慮した工夫が行き届いているから美しく感じるのでしょう。木を知り、活かすことで発展してきた木組みのための匠の技術を、科学の観点から解き明かします。
11:20-12:00 「こんなことにも使える国産材」 村田功二(農学研究科森林科学専攻)
日本の森林にはスギやヒノキの他にもケヤキやサクラ、クスノキなどの有用な広葉樹があり、他にもさまざま広葉樹があってそれぞれに特徴があります。未活用だった樹種に注目してエレキギターや野球のバット、ウイスキー樽など、国産材の新たな使い道を考えたいと思います。
【見学・実習】
13:30-15:30
コースA:「スマホで作ろう!樹木図鑑」 金子隆之(農学研究科森林科学専攻)
日本には1,200を超える樹木種が数えられていますが、100種を覚える事でそれ以外のわからない樹木の同定の手がかりも理解ができるようになります。実習では見かける機会の多い樹木を中心にその種の特徴をとらえた枝葉を種名や QRコードと共に撮影し、自分だけの樹木図鑑を作成することにより同定の達人への第一歩とします。
コースB:「洋樽づくりのひみつ」 上高原浩、吉永新(農学研究科森林科学専攻)
ウイスキー作りに欠かせない洋樽には特定の樹種が使われます。さらにチャーリングと呼ばれる炭化の工程があり、お酒に独特の風味を与えます。顕微鏡観察やアルコール抽出によって洋樽用材の特徴や炭化の影響を体験してみましょう。またTaru flavor®(有明産業)を使って味の変化を感じてみましょう。(20歳以上限定)
協力:有明産業株式会社
コースC:「木を潰して,戻して,曲げてみる」 仲村匡司(農学研究科森林科学専攻)
ノコギリやカンナなどの刃物を使わないで、木材の形を大きく変えるにはどうしたらよいでしょうか?この実習では、木材ならではの材料特性を活かした「塑性加工」のメカニズムについて学び、ちょっと変わった木材加工を実際に体験していただきます。
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